この時期に知っておきたい「東北コットン」とは?
3月は、東北について思いを馳せる方が多いのではないでしょうか。
私は先日、名刺にも使える東北産の紙があるということを知り、この時期にぜひたくさんの方に知っていただきたいと思いました。
今回は東北を支援する「東北コットン」について、込められた想いや作られたストーリーをご紹介いたします。
東北コットンとは
東北コットンとは、「東北コットンプロジェクト」で栽培された綿(コットン)の茎から採った繊維と森林認証パルプを原料にしています。
「東北コットンプロジェクト」とは、
“東日本大震災の津波被害により塩害が発生し、稲作等が困難になった農地で塩に強いとされる綿を栽培し、さらに紡績、商品化、販売までを一貫して行うことで東北での新規農業形態を支援する共同プロジェクト”
です。
長期視点で被災地の復興を考える農家と企業が集まり、農業を基盤とした東北の新たな農産業の確立を目指しています。
豪華なプロジェクトチーム
綿生産、紡績、商品企画・製造・販売まで幅広い企業が参加しており、Lee や URBAN RESEARCH などのアパレル関連企業の参加が多いです。
各社Tシャツやジーンズ、スカーフやてぬぐいなど様々な商品を企画しています。
見ていただくとわかるように、デザイン性も高く、オシャレでカッコイイ商品が多いです。
その中の1つに「東北コットン紙」があります。
東北コットン紙とは
これは、綿花を収穫した後に残る、廃棄されるはずの「茎」を使用した紙です。
いま、世界で消費されている繊維の30%がコットン、50%が化学繊維と言われています。
そのうち、化学繊維は約50年ほどで枯渇する予想されているようで、国連環境計画でも天然繊維に戻そうという動きが出てきています。
このような世界の動きの中で、東北コットンは天然素材且つ通常廃棄していたものを価値あるものにするアップサイクル製品であり、また人や社会、環境や地球に優しく配慮した考え方や行動を反映したエシカル製品でもあります。
収穫量はまだ多くはないようですが、徐々に拡大を続けており、名刺や封筒などに利用されているようです。
こんな形で、長期的な視野で地域を支援できる取り組みがあるということを初めて知りました。
これをきっかけに東北コットンやエシカル製品に興味を持っていただけたら嬉しく思います。
written by yubo